更年期とマンジャロ|痩せにくい理由・効果・副作用・50代の症例を医師が解説

更年期ダイエット
更年期とマンジャロ

更年期に入り、
「食事量は変わらないのに体重が増えた」
「お腹まわりだけ脂肪が増えた」

このような悩みを感じる方は多くいらっしゃいます。

更年期は体質が大きく変化する時期であり、若い頃と同じダイエット方法では結果が出にくくなることがあります。
近年、この時期の体重管理として注目されているのがGLP-1(マンジャロ、リベルサス)を用いた医療ダイエットです。

本記事では、更年期とGLP-1(マンジャロ、リベルサス)の関係について解説します。

あわせて、更年期にマンジャロを使うときの副作用と注意点、当院の50代女性の症例、よくある質問もまとめています。

確認したいポイント結論詳細
更年期にマンジャロの効果は?食欲と血糖の面で体重管理を助ける満腹感の持続や血糖値の急上昇を抑える働きで、食べ過ぎや間食の予防が期待できます。効果には個人差があります。
更年期にマンジャロを使うときの副作用は?吐き気や便秘が出ることがある多くは消化器症状で、体が慣れると軽くなる傾向です。まれに膵炎など重い副作用もあり、持病や服用薬の確認が必要です。
更年期の50代女性の症例は?3カ月の治療経過を症例として掲載50代女性の体重・体脂肪率の変化を、治療内容・費用・副作用とあわせて紹介します。結果には個人差があります。

この記事でわかること

  • ホルモン補充療法との併用、リバウンド、費用などのよくある質問
  • 更年期に体重が増えやすくなる理由と、食欲・血糖・内臓脂肪の変化
  • マンジャロ(GLP-1)の仕組みと、更年期と相性が良いとされる理由
  • 更年期にマンジャロを使うときの副作用と、注意が必要な方
  • 当院の50代女性の症例(治療内容・費用・副作用・リスク)

更年期は体重が増えやすい時期

更年期は女性ホルモン(エストロゲン)が大きく減少する時期です。

この変化により
・脂肪が蓄積しやすくなる
・食欲が増えやすくなる
・代謝が低下する

といった体質変化が起こります。

特に増えやすいのが内臓脂肪です。

更年期とマンジャロ

厚生労働科学研究の報告書では、更年期は閉経をはさんだ前後10年間とされ、日本では平均45〜55歳にあたります(厚生労働科学研究費補助金 分担研究報告書)。この時期はエストロゲンの低下に加え、筋肉量も減りやすくなります。

エストロゲンには脂肪のつき方を調整する働きがあり、閉経前は皮下脂肪が下半身につきやすい傾向があります。閉経後はお腹まわりに脂肪が集まりやすくなるため、体型の変化に気づく方が増えます。

更年期の体重管理の全体像は、更年期ダイエットの原因と対策の記事でも紹介しています。


更年期に起こる「食欲コントロールの変化」

更年期ではホルモンの影響により、食欲をコントロールする働きも変化します。

起こりやすい変化
・空腹を感じやすくなる
・甘い物が欲しくなる
・食後も満足感が続かない

その結果、食事量が増えやすくなります。

食欲の乱れには、睡眠も関わります。更年期はほてりや寝汗で眠りが浅くなりやすく、睡眠不足が続くと、空腹を伝えるホルモン(グレリン)が増え、満腹を伝えるホルモン(レプチン)が減ることが知られています。

イライラや不安といった気分の揺れから、甘い物や間食に手が伸びる方もいます。食欲の乱れは意志の弱さではなく、体の変化によるものです。自分を責めず、変化を前提に対策を考えることが大切です。


GLP-1(マンジャロ)とは?

GLP-1はもともと体内に存在するホルモンで、食事をすると小腸から分泌されます。

主な働き
・食欲を抑える
・満腹感を持続させる
・血糖値の上昇をゆるやかにする

この作用により体重管理をサポートします。

マンジャロ(一般名:チルゼパチド)は、GLP-1とGIPという2つのホルモンの受容体に作用する、週1回の自己注射薬です。作用の仕組みはマンジャロはなぜ痩せるのかの記事で、飲み薬のリベルサスとの違いはマンジャロとリベルサスの違いの記事で紹介しています。

日本では、マンジャロは2型糖尿病の治療薬として承認されています。肥満症に対しては、同じ成分のチルゼパチドを用いたゼップバウンドが別に承認されており、違いはゼップバウンドとマンジャロの違いで確認できます。

当院でのダイエット目的の使用は、保険適用外の自由診療で、適応外使用にあたります。製造販売元各社も、承認された効能・効果は2型糖尿病のみで、それ以外の目的での安全性と有効性は確認されていないとお知らせしています(PMDAサイト掲載のお知らせ)。


更年期とマンジャロが相性が良い理由

更年期の体重変化は、食欲・血糖・内臓脂肪の3つに現れやすく、マンジャロの作用はこの3点と重なります。相性が良いとは、使えば必ず痩せるという意味ではありません。効果の出方には個人差があります。

食欲コントロールをサポート

更年期では食欲が乱れやすくなります。

マンジャロは満腹感を持続させるため
・食べ過ぎを防ぐ
・間食が減る
・食事量が安定する

という変化が期待できます。

食事量を意識して減らすのではなく、空腹感の強さそのものが落ち着くため、我慢の負担が小さくなる方もいます。食べ物のことを考える時間が減ったと感じる方もいますが、感じ方には個人差があります。

血糖値の安定

更年期では血糖値が上がりやすくなります。

血糖値の乱高下は
→ 脂肪蓄積
→ 空腹感増加

につながります。

マンジャロは血糖値の急上昇を抑える働きがあります。

エストロゲンが減るとインスリンが効きにくくなる傾向があり、食後の血糖値が上がりやすくなります。急に上がった血糖値はその後に大きく下がり、空腹感が強まります。食後の血糖の波をゆるやかにすることが、間食や食べ過ぎの予防につながります。

内臓脂肪へのアプローチ

更年期太りの特徴は「お腹まわり」。マンジャロを用いた医療ダイエットは
体重だけでなく体脂肪にもアプローチできる点が特徴です。

内臓脂肪が増えると、血糖・血圧・脂質の数値にも影響し、生活習慣病のリスクが高まります。日本のメタボリックシンドロームの診断基準では、女性のウエスト周囲径90cm以上が目安の一つです。見た目だけでなく、健康診断の数値も確認しながら進めることが大切です。

50代女性の体脂肪率の目安は、体脂肪率が高い50代女性への解説記事で紹介しています。

効果を感じる時期と変化の目安

食欲の変化は、使い始めて数日から1週間ほどで感じる方が多い傾向があります。体重や見た目の変化は、数週間から数か月かけて少しずつ現れます。

更年期は代謝がゆるやかなため、若い頃と同じ速さで体重が減るとは限りません。急激な減量を目指すより、月単位で緩やかに減らすほうが、筋肉量の低下や胆石などの面で負担が小さくなります。体重が止まる時期は、医療ダイエットの停滞期の原因と乗り越え方を参考にしてください。


更年期にマンジャロを使うときの副作用と注意点

マンジャロは医療用医薬品であり、更年期の方でも副作用が起こる可能性があります。多くは吐き気や便秘などの消化器症状ですが、まれに重い副作用もあるため、事前に内容を知っておくことが大切です。頻度や対処法は、GLP-1の副作用の解説記事にまとめています。

起こりやすい副作用(吐き気・便秘・下痢)

胃の動きをゆるやかにする作用があるため、吐き気、胃もたれ、便秘、下痢が出ることがあります。使い始めや量を増やした直後に出やすく、体が慣れるにつれて軽くなる傾向があります。

食事を少量ずつに分ける、脂っこい食事を控える、水分をこまめにとるといった工夫で和らぐ場合があります。吐き気への対処はマンジャロの吐き気の記事でも紹介しています。つらい症状を我慢せず、量の調整を医師に相談してください。

まれに起こる重い副作用

急性膵炎、胆石・胆嚢炎、低血糖などが報告されています。激しい腹痛や背中の痛み、繰り返す嘔吐、右上腹部の痛みと発熱、冷や汗を伴う強い脱力感があるときは、すぐに医療機関を受診してください。

低血糖は、マンジャロ単独では起こりにくいとされていますが、インスリンなど他の糖尿病治療薬を使っている場合はリスクが高まります。

厚生労働省は2026年6月、ダイエットや美容目的など本来の治療目的以外で使うと健康被害につながるおそれがあるとして、医療機関に適正使用を求める通知を出しました(共同通信の報道)。適応外使用では、医薬品副作用被害救済制度の対象とならない場合がある点も理解しておく必要があります。

更年期の治療薬との併用

更年期症状の治療でホルモン補充療法(HRT)や漢方薬を使っている方は、マンジャロを始める前に必ず医師へ伝えてください。

マンジャロは胃の内容物が腸へ送られる速度を遅くするため、飲み薬の吸収に影響する可能性があります。併用の可否や飲み方は、服用中の薬を確認したうえで医師が判断します。サプリメントや市販薬も、使っているものはすべて申告すると安全です。

使用できない方・慎重な判断が必要な方

妊娠中・授乳中の方、膵炎や胆石の既往がある方、髄様甲状腺がんの個人歴・家族歴がある方、糖尿病治療薬を使用中の方などは、使用できない場合や慎重な判断が必要です。詳しくはマンジャロの危険性と禁忌の記事で確認できます。

当院ではBMI22以下の方へのマンジャロ処方は行っておりません。既往歴と服薬状況は、診察時に医師が直接確認します。

持病や服用中の薬がある方もご相談ください

既往歴や服薬状況を確認したうえで、医師が使用の可否と進め方を判断します。カウンセリングは無料です。

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更年期ダイエットで大切な考え方

更年期は「努力不足で太る」のではなく、体質が変化する時期です。

そのため
・極端な食事制限
・過度な運動

は長続きしにくく、リバウンドの原因にもなります。

体質変化に合わせた方法を選ぶことが重要です。

たんぱく質と筋力維持で代謝を守る

マンジャロで食事量が減ると、たんぱく質が不足して筋肉量が落ちやすくなります。筋肉が減ると基礎代謝が下がり、体重が戻りやすい体になります。毎食、卵・魚・肉・大豆製品などを手のひら1枚分ほど取り入れると、不足を防ぎやすくなります。

運動は、ウォーキングなどの有酸素運動に、スクワットなどの筋力トレーニングを週2〜3回ほど加える形が取り組みやすい方法です。体調に合わせて無理のない範囲で行ってください。

睡眠と生活リズムを整える

睡眠不足は食欲を乱すため、寝室の温度を整える、就寝前のカフェインを控えるといった工夫が役立ちます。ほてりや寝汗で眠れない状態が続く場合は、婦人科への相談も選択肢です。

マンジャロは更年期症状そのものを治す薬ではありません。症状が強い場合は、体重管理と並行して、婦人科でHRTや漢方などの治療を相談してください。

中止後のリバウンドと続け方

マンジャロをやめると、抑えられていた食欲が元に戻り、体重が増える可能性があります。治療中に食事の量と内容、運動の習慣を身につけておくことが、終了後の体重維持につながります。

中止や減量の進め方は、自己判断せず医師に相談してください。リバウンドが起こる仕組みと対策は、マンジャロのリバウンドの記事で紹介しています。


更年期とマンジャロの症例|当院の50代女性の経過

当院で治療を受けた、更年期世代にあたる50代女性の症例を紹介します。症例は一人の経過であり、同じ治療を受けても同じ結果になるとは限りません。

【症例写真(Before / After)】

✅症例の概要

・年代・性別:50代 女性
・身長:162cm
・体重:72.2kg → 62.5kg(9.7kg減)
・体脂肪率:40.1% → 35.2%
・通院期間:3カ月(3カ月プラン)

50代は更年期にあたる年代で、女性ホルモンの低下による食欲や代謝の変化が重なりやすい時期です。この症例は、そうした年代の女性が医師の管理のもとで体重管理に取り組んだ経過です。

✅治療内容と通院

・GLP-1注射
・内服薬
・サプリメント
・食事指導

薬の種類や量は、診察で体質や体調を確認しながら調整します。3カ月プランには、体成分分析、医師の診察、管理栄養士による栄養指導が含まれ、通院のたびに経過を確認します。

✅費用

・GLP-1注射2本:6,600円(税込)
・痩身プログラム:48,000円〜660,000円(税込)

当院は保険適用外の自由診療です。料金は選ぶプランや治療内容によって異なります。

✅副作用・リスク

主な副作用・リスクは、低血糖、吐き気、便秘、下痢などです。マンジャロ(GLP-1)は2型糖尿病の治療薬であり、ダイエット目的での使用は適応外使用となります。

症状が出た場合は、自己判断で続けず、処方した医師に相談してください。

✅症例を読むときに確認したいこと

体重の減少幅だけでなく、体脂肪率の変化、治療内容、通院期間、費用、リスクをあわせて確認してください。50代女性の医療ダイエットの選び方は、50代女性に最適な医療ダイエットクリニックの記事でも紹介しています。

更年期の体重変化は、年齢だけでなく、睡眠・食事・服薬状況によっても異なります。自分の場合に何が当てはまるかは、診察で医師に確認してください。

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更年期とマンジャロのよくある質問

更年期の方から寄せられやすい質問をまとめました。使用の可否は個人の健康状態で変わるため、気になる点は診察で医師に確認してください。

Q.マンジャロで更年期症状(ほてり・気分の落ち込み)は改善しますか?

A.マンジャロは更年期障害を治療する薬ではありません。ほてりや気分の落ち込みは主にエストロゲンの減少で起こり、マンジャロの作用とは別の仕組みです。体重が減って睡眠や疲れやすさが楽になる方もいますが、個人差があります。症状が強い場合は婦人科で相談してください。

Q.ホルモン補充療法(HRT)や漢方薬と併用できますか?

A.併用できる場合がありますが、自己判断はできません。マンジャロは胃の動きを遅くするため、飲み薬の吸収に影響する可能性があります。HRTや漢方薬を使っていることを診察時に伝え、医師の判断を受けてください。婦人科の主治医がいる場合は、マンジャロを検討していることも伝えると安全です。

Q.閉経後の50代・60代でもマンジャロは使えますか?

A.年齢だけで使用の可否は決まりません。既往歴、服薬、体調を診察で確認し、医師が判断します。閉経後は筋肉量が落ちやすいため、たんぱく質と運動を並行しながら、無理のないペースで進めます。なお、当院ではBMI22以下の方には処方していません。

Q.マンジャロをやめるとリバウンドしますか?

A.食欲を抑えていた作用がなくなるため、体重が戻る可能性があります。治療中に食事と運動の習慣を整えておくことが、中止後の体重維持に役立ちます。中止後の体重の変化と対策は、マンジャロをやめたらどうなるかの記事で紹介しています。

Q.マンジャロを使っても痩せにくいときはどうすればよいですか?

A.更年期は代謝がゆるやかで、体重の減り方が緩やかな方もいます。食事量が減りすぎていないか、睡眠や運動はどうかを見直し、診察で用量や薬の組み合わせを相談してください。原因の確認方法は、マンジャロが効かない原因の記事にまとめています。

Q.費用はいくらですか?保険は使えますか?

A.ダイエット目的の使用は保険適用外の自由診療です。当院のマンジャロ皮下注射の単品処方は、2.5mgの2本で6,600円(税込)です。初回のカウンセリングと診察料は無料です。プランごとの費用は治療プランと料金のページで確認できます。

Q.自己注射はどこに打てばよいですか?

A.お腹、太もも、上腕のいずれかに、週1回、皮下注射します。打つ場所と手順はマンジャロを打つ場所の記事で紹介しています。不安がある場合は、診察時に医師へ相談してください。

治療の流れを知りたい方へ
初めての方向けに、カウンセリングから通院までの流れを案内しています。
▶ 初めての方へ(治療の流れ)


まとめ

更年期に体重が増えやすくなるのは自然な変化です。

・ホルモン変化
・食欲の変化
・代謝低下

これらが重なるため、従来のダイエットでは結果が出にくくなります。

そのような背景から、食欲や血糖コントロールにアプローチするGLP-1を用いた医療ダイエットが注目されています。

更年期の体重変化は医療のサポートという選択肢もあります。

マンジャロは、食欲・血糖・内臓脂肪の面で更年期の体重管理を助ける一方、更年期症状そのものを治す薬ではありません。副作用や併用薬の確認、たんぱく質と運動の継続、中止後を見据えた生活習慣づくりを合わせて進めることが大切です。

更年期はホルモン・代謝・食欲など、体の変化が重なる時期です。
そのため、自己流のダイエットでは思うように結果が出ないことも少なくありません。

当院では、更年期の体重変化に悩み来院される方の症例も多数あります。
生活習慣や食事内容、体質を確認しながら、無理のない体重管理をサポートしています。

「何から始めればよいか分からない」
「自分に合う方法を知りたい」

という方は、まずはお気軽にご相談ください。

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この記事の監修医師

MBDクリニック監修医 / 医療法人社団東美会 理事長:麻生 泰医師

【経歴】
医療法人社団東美会 理事長
兼 東京美容外科 統括院長

慶應義塾大学 医学部大学院 医学博士号取得
日韓美容医学会学会長
日本形成外科学会
日本美容外科学会
日本マイクロサージャリー学会
日本抗加齢医学会

個人プロフィール

医療ダイエット監修医 麻生泰医師
医療ダイエット監修医 麻生泰医師